福井市で首の痛みにお悩みの方へ｜頸椎捻挫（むち打ち）

１.病態（病気のメカニズム）

頸椎捻挫（むち打ち）は、首に強い衝撃が加わることで、頸椎周辺の筋肉や靭帯が損傷する外傷の一種です。交通事故やスポーツ時の衝突、転倒などが主な原因となります。首が急激に前後に振られることで、筋肉や靭帯が過度に伸ばされ、炎症や損傷が発生します。

この疾患は、頸椎捻挫型、神経根型、脊髄型、バレ・リーウー型の4種類に分類されます。頸椎捻挫型は最も一般的で、首の痛みや可動域の制限が主な症状です。神経根型では、神経の圧迫により腕や手のしびれが現れます。脊髄型では、脊髄の損傷により手足の麻痺や歩行障害が発生することがあります。バレ・リーウー型は、自律神経の影響でめまいや吐き気、耳鳴りなどの症状が現れるタイプです。

２.症状（どのような痛みがあるか）

頸椎捻挫の主な症状は、首の痛み、可動域の制限、頭痛、めまい、手のしびれなどです。特に、首を動かす際に痛みが強くなり、日常生活に支障をきたすことがあります。

具体的な症状としては以下のようなものがあります：

●首や肩の痛み（特に動かした際に悪化）

●腕や手のしびれ（神経根型の場合）

●頭痛やめまい（バレ・リーウー型の場合）

●筋力低下（脊髄型の場合）

●耳鳴りや吐き気（自律神経の影響）

症状は個人差があり、軽度の場合は違和感程度ですが、重症になると長期間続くことがあります。

３.原因（なぜ発生するのか）

頸椎捻挫の主な原因は以下の通りです：

●交通事故（追突事故などで首が急激に振られる）

●スポーツ時の衝突（ラグビーや柔道など）

●転倒や転落（スキーやスノーボードなど）

●強い衝撃を受ける動作（格闘技や重量挙げなど）

特に、交通事故による追突は最も一般的な原因であり、首が急激に前後に振られることで筋肉や靭帯が損傷します。

4. 治療（どうやって改善するのか）

治療には保存療法が基本となります。まずは、痛みを軽減するために消炎鎮痛剤を使用し、炎症を抑えます。リハビリでは、首周辺の筋肉を緩めるストレッチや筋力トレーニングが推奨されます。

●保存療法：

-○安静（首に負担をかけないようにする）

-○薬物療法（消炎鎮痛剤や筋弛緩薬）

-○温熱療法（血流を改善し、筋肉の緊張を緩和）

-○神経ブロック注射（痛みが強い場合に使用）

●手術療法（重症の場合）：

-○脊椎固定術（頸椎の安定性を確保するための手術）

-○神経圧迫の除去（神経根型や脊髄型の場合）

手術は、保存療法で改善しない場合に検討されます。

５.日々の生活での注意点（予防と対策）

頸椎捻挫の予防と症状の悪化を防ぐためには、正しい姿勢を意識し、適度な運動を取り入れることが重要です。長時間の座り姿勢を避け、こまめにストレッチを行うことで首への負担を軽減できます。

日常生活での注意点：

●長時間のスマホ・パソコン使用を避ける：画面を見る際は目線を上げ、首に負担をかけない姿勢を意識する。

●適度な運動を取り入れる：首や肩のストレッチを習慣化し、筋肉の柔軟性を維持する。

●寝具の選び方：首の自然なカーブを保てる枕を使用する。

●体重管理：過度な体重増加は首への負担を増やすため、適切な食生活を心がける。

●ストレス管理：精神的な緊張が筋肉の硬直を引き起こすため、リラックスする時間を作る。

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