福井市で膝の痛みにお悩みの方へ｜オスグッド病（オスグッド・シュラッター病）
１. 病態（病気のメカニズム）
オスグッド病は、成長期（特に10～15歳前後）の子どもに多く発症する膝のスポーツ障害です。膝蓋腱が脛骨の前面（脛骨粗面）に付着する部分で繰り返しの牽引が起こることで、骨と腱の境界に炎症や隆起が生じ、痛みを伴います。
成長期には骨の成長が筋や腱の成長に追いつかず、特にジャンプやダッシュ動作を繰り返すスポーツ（バスケットボール、サッカー、バレーボールなど）をしていると、その付着部に強い負荷がかかりやすくなります。
２. 症状（どのような痛みがあるか）
オスグッド病の主な症状は以下のようなものです：
●膝下（脛骨粗面）の痛み・腫れ・隆起
●運動時や運動後に痛みが強くなる
●正座やしゃがむ動作での痛み
●痛みのある部位を押すと強い圧痛がある
●両膝に症状が出ることもあるが、多くは片側性
進行すると骨性の隆起が目立つようになり、強い痛みで運動継続が困難になることもあります。
３. 原因（なぜ発生するのか）
オスグッド病の発症には以下のような要因が関与しています：
●成長期における骨と腱のアンバランスな成長
●大腿四頭筋の柔軟性低下
●ジャンプやキックなどの繰り返しによる牽引ストレス
●不適切なフォームや過度な練習量
●ウォーミングアップ・クールダウン不足
筋の柔軟性やバランスが崩れると、腱付着部への負担が増し、炎症が進行しやすくなります。
４. 治療（どうやって改善するのか）
オスグッド病の治療は保存療法が中心です：
●運動制限や一時的な休止（痛みを悪化させる動作を避ける）
●アイシングや鎮痛剤による炎症緩和
●物理療法（温熱や超音波など）
●ストレッチ（特に大腿四頭筋と腸腰筋）
●サポーターやパッドでの局所的な保護
多くは成長とともに自然軽快しますが、再発を繰り返す場合は運動習慣や身体の使い方の見直しが必要です。
５. 日々の生活での注意点（予防と対策）
予防や再発防止のためには、以下の対策が重要です：
●大腿前面のストレッチを習慣化する
●練習量や負荷を見直し、成長段階に合ったトレーニングを行う
●痛みが出たら無理をせず、すぐに休息を取る
●着地や走行フォームの見直し（衝撃を和らげる）
●クッション性のある靴や膝パッドの活用
成長に伴う一時的なトラブルとはいえ、無理を重ねると慢性化することもあります。成長期の体に寄り添うケアが大切です。
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